シートセットマネージャで図面リストを作成

シートセットマネージャで図面管理を行うことで、簡単に図面リストの作成も行えます。

一旦書き出した図面リストの編集もシートセットマネージャパレットで編集した内容が反映されます。

シートセットマネージャパレット内で図面番号や図面タイトルなどを編集すれば、図面個々も反映され、図面リストも更新が可能になります。

シートセットマネージャでプロジェクト単位の図面管理

シートセットマネージャはAutoCAD 2005から搭載された非常に便利な図面管理ツールです。
従来であればWindowsエクスプローラを使い、いくつものフォルダを使った面倒な管理も、シートセットマネージャであればパレット内で簡単に管理が行えます。

AutoCADで作成した表を書き出す

[表]（TABLE）コマンドで作成した表オブジェクトはCSV形式のファイルとして書き出すことができます。
書き出したCSVファイルはExcelで読み込むことができるので、活用の幅が広がります。

選択したオブジェクトだけをDXF保存

[名前を付けて保存]（SAVEAS）コマンドを実行時にオプション設定で「オブジェクトを選択」という項目があります。
この設定を有効（チェック付き）にすると、保存時にオブジェクト選択が行え、選択したオブジェクトだけをDXF図面として保存することができます。

テンプレートなしで開く

新規作成時にスタートアップダイアログを表示させない設定が行えます。
変わりに[テンプレートを選択]ダイアログが表示されますが、テンプレートを選択せずに新規図面を立ち上げたい場合には[開く]ボタンを脇にある[▼]をクリックし、以下の項目から新規図面を立ち上げることができます。

・開く …　選択したテンプレートを開く
・テンプレートなしで開く - フィート/インチ … 作図単位フィート/インチで新規図面を開く
・テンプレートなしで開く - メートル … 作図単位メートルで新規図面を開く

Windowsエクスプローラーから開く

Windowsエクスプローラーから図面ファイルをダブルクリックすると図面ファイルを開くことができますが、ドラッグ＆ドロップでも開くことができます。
左ボタンでドラッグしながら、図面ウィンドウ内でドロップすると現在の図面内に挿入、図面ウィンドウ外でドロップすると単独で開くことができます。

右ボタンでドラッグしながら、図面ウィンドウ内でドロップするとメニューが表示され、「ここへ挿入」、「開く」、「外部参照を作成」、「ここへハイパーリンクを作成」、「キャンセル」といった項目が選択できます。

図面内の一部を別図面として書き出したい

図面内の一部を別図面として書き出したい場合には[書き出し]（EXPORT）コマンド、[ブロック書き出し]（WBLOCK）コマンドを利用します。

[書き出し]（EXPORT）コマンドは、図面内から別図面として書き出したいオブジェクトだけを選択し、[書き出し]（EXPORT）コマンドを実行します。
開かれたデータの書き出しダイアログの下部にあるファイルの種類からDWGを選択、任意に名前を付けて保存すると、書き出し元の図面から選択したオブジェクトが書き出されます。
※書き出し元の図面からは選択したオブジェクトが無くなります。

書き出し元の図面にオブジェクトを残したまま書き出したい場合には[ブロック書き出し]（WBLOCK）コマンドを利用します。

図面ファイルを外部に渡す際に添付漏れを防ぐ

外部参照図面を駆使して仕上げた図面を外部に渡す際に、参照先の図面（仕上げた図面）だけをメールに添付して、受け取った側から「図面の内容が足りないよ…」なんて苦情を言われたことがありませんか？

他にも特殊な線種やフォントを使っていた場合、渡した先の環境に同じファイルが無いと、正常に図面が開けないケースがあります。

このような場合は[e-トランスミット]（ETRANSMIT）コマンドを使って、送付する図面ファイルに関連するその他のファイルを転送セット（圧縮ファイル）にまとめることができます。

図面ファイルの容量はファイルバージョンによって変わる

以下は、ある図面ファイル（dwg）をファイルバージョンを変えて保存した結果になります。

2007形式のdwg … 7,618KB
この図面ファイルを旧バージョンの2000形式で保存すると…
↓
2000形式のdwg … 14,090KB

AutoCADはバージョンアップしたことにより、新しく機能が追加されるだけでなく、ファイル圧縮率も良くなっています。
図面管理は最新のファイルバージョンで行った方が、HDDにやさしいようですね。

また、旧バージョン形式で保存すると、失われる情報もありますので、注意が必要です。

テンプレート（dwt）ファイルのバージョン

テンプレートファイル（dwt）には、作図規則等の設定を保管し、チームで共有することができますが、このテンプレートファイルのバージョンは、作成したAutoCADのバージョンに依存します。

□ AutoCAD LT2007/2007 図面
　… AutoCAD 2007、2008、2009/LT 2007、LT 2008、LT 2009

□ AutoCAD 2004/LT 2004 図面
　… AutoCAD 2004、2005、2006/LT 2004、LT 2005、LT 2006

□ AutoCAD 2000/LT 2000 図面
　… AutoCAD 2000、2000i、2002/LT 2000、LT 2000i、LT 2002

□ AutoCAD R14/LT98/LT97 図面
　… AutoCAD R14/LT98、LT97

つまり、最新バージョンのAutoCADでテンプレートファイルを作成すると、旧バージョンのAutoCADとの共有ができなくなってしまいます。
新旧バージョンが混在する環境では、面倒ですが存在するAutoCADのバージョンごとのテンプレートファイルを作成する必要があります。

旧バージョン用のテンプレート作成方法

1.作図設定を施したファイルを旧バージョン形式の図面ファイル（DWG）として保存します。

2.Windowsエクスプローラー上で拡張子をDWGからDWTに変更します。

または、テンプレートファイル（dwt）として共有するのではなく、図面ファイル（dwg）のまま共有する方法があります。
※読み取り専用として保管しておけば、上書き保存される心配はありません。

エラーレポートを送信しますか？

プログラムが異常終了した際に表示される、エラーレポートの送信するかどうかを促すメッセージ。
このメッセージはシステム変数によって、表示しない（レポートを送信しない）ようにすることができます。

システム変数[REPORTERROR]
プログラムが異常終了した場合に、オートデスクにエラーレポートを送付するかどうかをコントロール。
初期値 ＜1＞

現在の値が0 … エラーレポートは表示されない。（エラーレポートをオートデスクに送信できない）
現在の値が1 … エラーレポートが表示される。（エラーレポートをオートデスクに送信できる）
※この変数はレジストリに保存されます。

図面ファイルが壊れた？

何らかの影響で図面ファイルが壊れてしまった場合は、以下のコマンドを使います。

[修復]（RECOVER）
指定した図面ファイルに対して監査を実行し、図面ファイルを修復します。

[図面と外部参照を修復]（RECOVERALL）
指定した図面ファイルに対して監査を実行し、図面ファイルを修復します。また、外部参照図面も修復します。

[監査]（AUDIT）
現在開いている図面ファイル内のエラーを検出して、図面ファイルを修復します。

ただし、図面ファイルが100％の確率で修復できるとは限りません。ファイル管理には最新の注意を払うようにしましょう。

複数の図面を開いている際に、目的の図面に瞬時に切り替え

対象：AutoCAD 2009～/AutoCAD LT 2009～

複数枚の図面を開いて作業する際に、現在の図面から別な図面に簡単に切り替えることができるのが[クイックビュー図面]（QVDRAWING）コマンド。
画面下部に開いている図面のプレビューが表示され、目的の図面を選択することができます。図面ファイルの中にあるレイアウトまで選択することができるので、瞬時に目的の図面にアクセスすることが可能です。

MicroStationとのデータ互換

対象：AutoCAD 2009～/AutoCAD LT 2009～

MicroStationのデータ形式“DGN”。
AutoCAD 2008では、AutoCADから[DGNファイルを書き出し]（DGNEXPORT）する際に「V8 DGN」形式しか選べませんでしたが、「V7 DGN」が追加されました。

レイアウトをモデルに書き出し

レイアウト図面をモデル図面として書き出す[レイアウト-モデル変換]（EXPORTLAYOUT）コマンドが追加されました。
※別図面ファイルとして書き出します。

以前、AutoCAD 2008/AutoCAD LT 2008用のベータプログラムが公開されていましたが、新バージョンでは標準コマンドとして搭載されました。これにより、レイアウトを表示できない他CADソフトとのデータ共有も可能となります。

AutoCAD 2009のDWGファイルバージョン

対象：AutoCAD 2009～/AutoCAD LT 2009～

AutoCAD 2009のDWGファイルバージョンは2007図面形式になります。

AutoCAD 2009、2008、2007 … 2007形式
AutoCAD 2006、2005、2004 … 2004形式
AutoCAD 2002、2000i、2000 … 2000形式
AutoCAD R14、LT98、LT97 … R14/LT98/LT97形式

こうやって見ると、ファイルバージョンが変わるのは3世代ごとということになります。